総合診療セミナー eラーニング

第38回総合診療セミナー 基礎から学ぶ胸部撮影の読影:胸部単純写真の読影の基本

総合診療セミナーTOP胸部単純写真の読影の基本

胸部単純写真の読影の基本

松下 彰一郎(聖マリアンナ医科大学放射線医学)

厳密には PE study が行われたのは翌日

2週間前犬の散歩中に突然の呼吸苦、乾性咳嗽出現。近医受診、鎮咳薬で経過観察。この際不整脈(?)を指摘。その後も乾性咳嗽が持続するため当院受診。外来待合室で呼吸苦出現。SpO2 77% (ambient air)。

右心系の拡大もあるのか…

肺静脈の狭小化あり

すべて立位 7月31日は胸水もあり 縮みも

21F SLE 精査

68F CEA 高値精査。消化器内科依頼。既往に脳梗塞、心筋梗塞、胃ポリープあり。
右肺下葉腺癌。

右肺下葉の縦隔側には最大径31mm大の不整形な腫瘤性病変を認めます。表面には部分的にspicula所見が見られ、胸膜に広汎に隣接するように存在しています。内部は辺縁を中心に淡い造影効果を呈しています。原発性肺癌病巣が疑われます。肺門部にはリンパ節腫大像が見られますが、縦隔領域に明らかに有意なリンパ節腫大は指摘出来ません。
左肺下葉に末梢側には淡い濃度上昇所見が見られ、GGO病変が疑われます。この他、肺野に明らかな腫瘤性病変は指摘できません。 肝内に占拠性病変は認められません。
明らかな副腎腫瘤は指摘できません。
両腎には嚢胞と考える低吸収像を認めます。
胸腹水貯留は見られません。
腹壁瘢痕ヘルニア所見を認めますが、明らかな腸管の逸脱は見られません。
・Lung cancer s/o

SUVmaxは10.2
右肺下葉内側の腫瘤に一致して異常集積を認める。

右肺下葉の縦隔側には最大径31mm大の不整形な腫瘤性病変を認めます。表面には部分的にspicula所見が見られ、胸膜に広汎に隣接するように存在しています。内部は辺縁を中心に淡い造影効果を呈しています。原発性肺癌病巣が疑われます。肺門部にはリンパ節腫大像が見られますが、縦隔領域に明らかに有意なリンパ節腫大は指摘出来ません。
左肺下葉に末梢側には淡い濃度上昇所見が見られ、GGO病変が疑われます。この他、肺野に明らかな腫瘤性病変は指摘できません。 肝内に占拠性病変は認められません。
明らかな副腎腫瘤は指摘できません。
両腎には嚢胞と考える低吸収像を認めます。
胸腹水貯留は見られません。
腹壁瘢痕ヘルニア所見を認めますが、明らかな腸管の逸脱は見られません。
・Lung cancer s/o

SUVmaxは10.2
右肺下葉内側の腫瘤に一致して異常集積を認める。

21F SLE 精査

21F SLE 精査

26F 単純ヘルペス脳炎 発熱 Sat低下
左前斜位

右前斜位

26F 単純ヘルペス脳炎 発熱 Sat低下
左前斜位

30M 血小板減少症 左胸痛 気胸疑い
胸部:吸気/呼気、側面

右肺動脈は中間気管支幹の前を横切りながら右下肺野に向かう。
左肺動脈は左主気管支内側を前から後ろに乗りこえ、下方に走行する。
左は右より 1-2cm 高い。

右肺動脈は中間気管支幹の前を横切りながら右下肺野に向かう。
左肺動脈は左主気管支内側を前から後ろに乗りこえ、下方に走行する。
左は右より 1-2cm 高い。

35F 子宮頚癌 多発肺転移 多発リンパ節転移 右上葉無気肺  4ヶ月ほど前から食思不振 体重減少 不正性器出血 咳嗽あり Golden S sign

右心系の拡大もあるのかも。。。
症例: 60歳代男性

21F SLE 精査

21F SLE 精査

21F SLE 精査

82M COPD 肺炎 酸素化悪化
原発性肺がん 多発リンパ節転移 左下葉完全無気肺 誤嚥性肺炎

21F SLE 精査

気道の透亮像の濃度は前部(右肺動脈+左右の上肺静脈)が後部(左の肺動脈)よりも高いのが普通である。

正常の写真を載せてもいいかもしれない…

72F 健診異常 Type B2 thymoma

48M 持続する咳嗽精査 左肺下葉原発性肺腺癌

74F 高血圧スクリーニング 右肺中葉原発性肺腺癌

臥位と立位
23F 下腹部痛 嘔吐
虫垂炎

臥位と立位
23F 下腹部痛 嘔吐
虫垂炎

51M 脳梗塞
繰り返す嘔吐、腸閉塞などありますでしょうか。

前回のCT(2018/5/26)を参照しました。
両側胸水貯留を認めます。それに伴い、両肺下葉に受動無気肺が見られます。
その他、両肺に活動性病変は指摘できません。
胸部に有意な腹部リンパ節腫大は指摘できません。
心膜洞の液体貯留と思われる気管右前方の低吸収域に著変ありません。
積極的に腸閉塞を疑うような腸管拡張は見られず、嘔吐の原因も同定できません。
膀胱壁の肥厚や軽度な水腎症・水尿管が見られ、慢性膀胱炎に伴う変化の可能性があります。水腎症・水尿管は前回より改善傾向です。
その他、腹腔内臓器に特記すべき異常は指摘できません。
腹部に有意なリンパ節腫大は見られません。
腹水貯留は見られません。

積極的に腸閉塞を疑うような腸管拡張は見られず、嘔吐の原因も同定できません。

61F 交通外傷 オートバイ×歩行者 歩行者
歩行者
オートバイ 30-40km/hr 接触後約6m引きずられた

胸部臥位単純写真

比較画像はありません。

気管挿管後です。右片肺挿管に近い状況です。
右気胸が認められます。
左肺野および心縦隔陰影に異常所見は明らかではありません。
大量胸水貯留所見は認められません。

同日 CT で認められている右鎖骨遠位部および、第4-7肋骨骨折が確認されます。第11胸椎骨折は、本検査上指摘困難です。

右気胸、右多発肋骨骨折、右鎖骨骨折。
気管挿管後:右片肺挿管に近い状況です。

61F 交通外傷 オートバイ×歩行者 歩行者
歩行者
オートバイ 30-40km/hr 接触後約6m引きずられた

胸部臥位単純写真

比較画像はありません。

気管挿管後です。右片肺挿管に近い状況です。
右気胸が認められます。
左肺野および心縦隔陰影に異常所見は明らかではありません。
大量胸水貯留所見は認められません。

同日 CT で認められている右鎖骨遠位部および、第4-7肋骨骨折が確認されます。第11胸椎骨折は、本検査上指摘困難です。

右気胸、右多発肋骨骨折、右鎖骨骨折。
気管挿管後:右片肺挿管に近い状況です。

高エネルギー外傷精査
歩行者 vs 原付バイクの交通外傷 搬送後舌根沈下あり、気管挿管された。
右側頭骨骨折が認められ、錐体部にも縦骨折が認められます(図1)。右硬膜外血腫、対側の硬膜血腫および硬膜下出血、少量の気脳症を伴っています(図2)。脳実質は右硬膜外血腫により左方へ圧排されており、約11mm 程度の正中偏位を伴っています。中脳もやや圧排されていると考えます。

右鎖骨骨折が認められます。大きな転位は伴っていません(図3)。周囲に少量の血腫の貯留が疑われますが、活動性出血は明らかではません。
右第4-7肋骨腹側~外側の骨折が認められ(図4)、右気胸を伴っています(図5)。縦隔は軽度左方へ偏位していますが、緊張性気胸を強く示唆するほどの所見でありません。大量胸水貯留は伴っていません。右肺中下葉の末梢よりに不整形なすりガラス病変が認められ、肺損傷が示唆されます(図5)。
第11胸椎の軽度圧迫骨折が疑われます(図6)。骨片による脊柱管狭窄は明らかではありません。
仙尾骨に骨折が認められ(図6)、仙骨前面に左側優位の少量血腫も認められます。動脈相では明らかではありませんが、平衡相で少量の出血を伴っており、静脈性出血あるいは非常に遅い動脈性出血が考慮されます(図7)。

左大腿遠位部、右膝関節~下腿にそれぞれ皮下血腫および少量の air が認められます。活動性出血や骨折は伴っていません。
右膝関節背側にBaker嚢胞が疑われます。

心、大血管、腹部臓器に外傷性変化は明らかではありません。
胸腹水貯留は認められません。

右側頭骨骨折と右硬膜外血腫、左硬膜下血腫及びくも膜下出血。
右多発肋骨骨折および右気胸:緊張性気胸の所見や、大量胸水貯留は伴っていません。
右鎖骨骨折、胸椎の圧迫骨折疑い、仙尾骨骨折:それぞれ、大きな転位や活動性出血は伴っていません。
両下肢の皮下血腫および皮下気腫。

*2017年6月2日19:00 追記 大出
仙尾骨前面にわずかに静脈相で活動性出血が認められます(麻酔科宮川先生に連絡させて頂きました)。

51M 意識障害 ER症例

胸部臥位単純写真
同日単純 CT を参照しています。

両肺野に異常陰影は指摘できません。
心縦隔陰影の拡大や胸水貯留所見は明らかではありません。
その他、特記すべき所見は認められません。

特記所見は認められません。

意識消失

51M 脳梗塞
繰り返す嘔吐、腸閉塞などありますでしょうか

前回のCT(2018/5/26)を参照しました。

両側胸水貯留を認めます。それに伴い、両肺下葉に受動無気肺が見られます。
その他、両肺に活動性病変は指摘できません。
胸部に有意な腹部リンパ節腫大は指摘できません。
心膜洞の液体貯留と思われる気管右前方の低吸収域に著変ありません。

積極的に腸閉塞を疑うような腸管拡張は見られず、嘔吐の原因も同定できません。
膀胱壁の肥厚や軽度な水腎症・水尿管が見られ、慢性膀胱炎に伴う変化の可能性があります。水腎症・水尿管は前回より改善傾向です。
その他、腹腔内臓器に特記すべき異常は指摘できません。
腹部に有意なリンパ節腫大は見られません。
腹水貯留は見られません。

積極的に腸閉塞を疑うような腸管拡張は見られず、嘔吐の原因も同定できません。

59F 甲状腺癌、上行結腸癌、S 状結腸癌術後、CEA上昇
心不全、拡張不全心、収縮期雑音 mild AS 心臓のOぺ後?
右肺尖部肺腺癌 かくれんぼ肺癌

68F CEA 高値精査。消化器内科依頼。既往に脳梗塞、心筋梗塞、胃ポリープあり。
右肺下葉腺癌。

右肺下葉の縦隔側には最大径31mm大の不整形な腫瘤性病変を認めます。表面には部分的にspicula所見が見られ、胸膜に広汎に隣接するように存在しています。内部は辺縁を中心に淡い造影効果を呈しています。原発性肺癌病巣が疑われます。肺門部にはリンパ節腫大像が見られますが、縦隔領域に明らかに有意なリンパ節腫大は指摘出来ません。
左肺下葉に末梢側には淡い濃度上昇所見が見られ、GGO病変が疑われます。この他、肺野に明らかな腫瘤性病変は指摘できません。
肝内に占拠性病変は認められません。
明らかな副腎腫瘤は指摘できません。
両腎には嚢胞と考える低吸収像を認めます。
胸腹水貯留は見られません。
腹壁瘢痕ヘルニア所見を認めますが、明らかな腸管の逸脱は見られません。
・Lung cancer s/o

SUVmaxは10.2
右肺下葉内側の腫瘤に一致して異常集積を認める。

右肺下葉の縦隔側には最大径31mm大の不整形な腫瘤性病変を認めます。表面には部分的にspicula所見が見られ、胸膜に広汎に隣接するように存在しています。内部は辺縁を中心に淡い造影効果を呈しています。原発性肺癌病巣が疑われます。肺門部にはリンパ節腫大像が見られますが、縦隔領域に明らかに有意なリンパ節腫大は指摘出来ません。
左肺下葉に末梢側には淡い濃度上昇所見が見られ、GGO病変が疑われます。この他、肺野に明らかな腫瘤性病変は指摘できません。
肝内に占拠性病変は認められません。
明らかな副腎腫瘤は指摘できません。
両腎には嚢胞と考える低吸収像を認めます。
胸腹水貯留は見られません。
腹壁瘢痕ヘルニア所見を認めますが、明らかな腸管の逸脱は見られません。
・Lung cancer s/o

SUVmaxは10.2
右肺下葉内側の腫瘤に一致して異常集積を認める。

右肺下葉原発性肺癌 ( adenocarcinoma )

右肺下葉原発性肺癌 ( adenocarcinoma )

4F 乳癌で化学療法中 MDS  発熱
前回2017年11月20日の胸部単純写真と比較しました。

肺野に明らかな腫瘤影や浸潤影は指摘できません。
両側胸水貯留は指摘できません。
心陰影の拡大は認められません。

肺野に明らかな異常所見は指摘できません。

MDS、乳癌術後
軽度呼吸苦

2017年8月14日と比較しました。

肺野に明らかな活動性病変は指摘できません。
心拡大や胸水貯留は見られません。
骨性胸郭に明らかな異常所見はみられません。

左乳癌術後肝転移
右葉状腫瘍術後
治療後骨髄抑制、白血球減少性発熱あり

左背部の疼痛精査、転移のチェック
肺炎、胸膜炎チェック

Th1~3の棘突起周囲を中心に軟部組織あり骨転移疑われます。
左第8肋骨の骨皮質不連続性あり、骨転移の可能性があります。
以上は左背部痛の原因と考えられます。

多発リンパ節転移もやや増大。
肝転移も図のように新たな転移も出現。

肺野では不整形高吸収域散見されます。概ね変化ありません。
activeな肺炎像や胸膜炎を示唆する所見は指摘できません。

胸腹水認めません。

その他、スキャン内で新たに出現した active lesion はありません。

一つ前のCTからあったが指摘出来ず

前回2018年9月26日の CT と比較しています。

局所再発所見は見られませんが、左頸部から鎖骨下、左腋窩にかけて多数の腫大したリンパ節があり転移ですが、前回よりも図のように増大しています。
肺野に関しては前回左 S8 領域ですりガラス状の高吸収域が見られていましたが、今回は目立たなくなっています。上葉に散見される結節については概ね変化ありません。
その他、肺野内で今回新たに出現した active lesion は指摘できません。

肝転移も図のように増大しています。
その他、腹部で今回新たに出現した active lesion はありません。

骨破壊を伴うような骨転移の出現は認めません。

左乳癌術後肝転移

右葉状腫瘍術後

治療後骨髄抑制、白血球減少性発熱あり

左背部の疼痛精査、転移のチェック

肺炎、胸膜炎チェック

Th1~3の棘突起周囲を中心に軟部組織あり骨転移疑われます。

左第8肋骨の骨皮質不連続性あり、骨転移の可能性があります。

以上は左背部痛の原因と考えられます。

多発リンパ節転移もやや増大。

肝転移も図のように新たな転移も出現。

肺野では不整形高吸収域散見されます。概ね変化ありません。

activeな肺炎像や胸膜炎を示唆する所見は指摘できません。

胸腹水認めません。

その他、スキャン内で新たに出現した active lesion はありません。

一つ前のCTからあったが指摘出来ず

前回2018年9月26日の CT と比較しています。

局所再発所見は見られませんが、左頸部から鎖骨下、左腋窩にかけて多数の腫大したリンパ節があり転移ですが、前回よりも図のように増大しています。

肺野に関しては前回左 S8 領域ですりガラス状の高吸収域が見られていましたが、今回は目立たなくなっています。上葉に散見される結節については概ね変化ありません。

その他、肺野内で今回新たに出現した active lesion は指摘できません。

肝転移も図のように増大しています。

その他、腹部で今回新たに出現した active lesion はありません。

骨破壊を伴うような骨転移の出現は認めません。

68F 著明な脾腫 CLL類縁疾患 MZL Ann ArborⅣAらしい 

123456789101112131415161718192021222324252627282930313233343536373839404142434445464748495051525354555657585960616263646566676869707172737475767778798081828384858687888990919293949596979899100101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140141142143144145146147148149150
総合診療セミナーのトップへ