所見:解説資料1

図1 腹部造影CT (右腎上極レベル)

図2 腹部造影CT (左腎門部レベル)

左腎外側の後腹膜に石灰化を伴う内部低吸収域の腫瘤が認められる。 腫瘤は左下部助骨に強く接している。同部で、肋骨の骨皮質が、一部腫瘤に僅かに突出しているようにみえる(矢印)。

図3 T1強調横断像 (in-phase)

図4 T1強調横断像 (out-of-phase)

腫瘤は、T1強調in-phase画像で均一な低信号としてみられる。 T1強調out-of-phase画像で、脂肪の存在を示唆する信号低下は認められない。

図5 T2強調横断像

図6 拡散強調横断像(b=1000)

図7 ADC画像

腫瘤は、T2強調で高信号としてみられる。 拡散強調像では、腎臓と等信号に見られる。ADC画像で高度な拡散制限は認められない。

図8 Dynamic MRI(0秒)

図9 Dynamic MRI(20秒後)

図10 Dynamic MRI(120秒後)

図11 Dynamic MRI(240秒後)

腫瘤は、dynamic MRIで軽度に漸増性の造影効果を示す。
肋骨や横隔膜を巻き込む60×60×35mmの分葉状の腫瘤で、割面はゼラチン状で、嚢胞化や出血を含む。
主に軟骨形成を示す腫瘍で、myxoidな変性を含む。核異型は目立たないが、細胞密度がやや高い部分を含む。

 

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